読了
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1997/09/30
- メディア: 文庫
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ようやく、およそ3カ月かけて全編読み終わった。
これはサリンジャーをほんの少しかじった自分としては言及しないわけにはいかないぜ。
村上春樹がアメリカ文学に影響を受けているというのは知っているけど、
この小説はサリンジャーをオマージュしすぎではなかろうか。
特に最後のほうの章、「アヒルのヒトたち」という単語。
いやがおうでも『ライ麦畑でつかまえて』の家鴨たちを想像する。
セントラルパークの家鴨たちは冬になって池に氷が張ったらどこに行くんだろう、
というホールデンの問いかけが、個人的に非常に好きな場面だったのでなんか少し残念だな。
内なる「自己」を描きたいのはわかった。
汚れてしまった、損なわれてしまった象徴としてのクミコ。
ピュアでイノセントな象徴としての笠原メイ。
結局「僕」はクミコを完全には元の世界には戻せなかったわけだから
汚れてしまった部分を背負って、向き合って生きていくしかないってこと。
書いていてわけがわからなくなってきたからもういいや。
つまり村上春樹は私の地元に住んでいるらしいということが言いたい。
しょっちゅうジョギングしていると聞いたけど顔がわかんないや。